「うちの子、絵を描くのは好きみたいだけど、もっと自由に表現させたいな」
「感性を育てるには、どんな遊びがいいんだろう…?」
そんな風に思っている親御さんに向けて、
美術教師歴15年以上&保育士資格を持つ私が、家庭でも気軽にできる「感性を伸ばすアート遊び」を簡単にご紹介します。
難しい道具や高価な画材は必要ありません。
身近な素材とちょっとした工夫で、子どもの創造力はぐんぐん育ちます。
今回は【3歳〜5歳向け】にぴったりのアート遊びを5つピックアップしました。
ぜひお子さんと一緒に楽しんでみてください!
1. フィンガーペインティング(手で描く絵)
【対象年齢】3歳〜5歳
【必要なもの】絵の具、紙(大きめ)、新聞紙(床に敷く用)
遊び方
・床に新聞紙を敷いて、大きな紙を置きます。
・パレットに出した絵の具を指につけ、自由に模様や絵を描きます。
・手のひら全体や指先だけなど、いろいろな描き方を楽しみます。
育つ力
・感触を楽しむ感覚統合力
・色や形を組み合わせる創造力
・失敗を気にせず表現する自己肯定感
ワンポイント
汚れてもいい服を着せるのがおすすめです。
終わったら「すごいね!」「素敵な色だね!」とたくさん言葉をかけてあげましょう。
2. コラージュアート(貼って作る)
【対象年齢】3歳〜5歳
【必要なもの】色紙・折り紙・雑誌の切り抜き、はさみ(安全はさみ)、のり、画用紙
遊び方
・色紙や雑誌を自由にちぎったり切ったりして素材を集めます。
・画用紙に思い思いにのりで貼っていきます。
・「動物だけ」「好きな色だけ」などテーマを決めても楽しいです。
育つ力
・構成する力(バラバラな形を組み合わせて新しい形を作る)
・手先の器用さ(ちぎる・切る・貼る動作が発達を促す)
・自分の好き、を見つける自己表現力
ワンポイント
雑誌やチラシは事前に親が切っておいてもOK(安全対策)。
のりが乾いたあとにクレヨンなどで描き足すとさらに表現が広がります。
3. 立体アート(紙粘土や段ボールで立体制作)
【対象年齢】3歳〜5歳
【必要なもの】紙粘土や小麦粘土、空き箱・段ボール・芯、ガムテープ・ボンド、絵の具
遊び方
・紙粘土や段ボールなど、立体になる素材をテーブルに置きます。
・「好きな形を作ってみよう」と自由に作らせます。
・作ったものに絵の具で色を塗って仕上げます。
育つ力
・空間認識力(平面→立体へ発想を広げる)
・問題解決力(どうやってくっつけるか・支えるか考える)
・持続力(完成するまでじっくり取り組む)
ワンポイント
最初は小さな作品から始めると成功体験になりやすいです。
乾かした後に家族に見せる「作品発表タイム」を作ると子どもが喜びます。
4. ストーリーお絵かき(物語を作って描く)
【対象年齢】3歳〜5歳
【必要なもの】クレヨンや色鉛筆・マーカー、大きめの紙(模造紙など)
遊び方
・「今日はどんなお話を描こうか?」と子どもに問いかけます。
・子どもが話した内容を一緒に紙に描いていきます。
・できた絵を見ながら「このあとどうなるかな?」と物語を続けても楽しいです。
育つ力
・言葉とイメージをつなげる力(想像→表現)
・順序立てて考える力(物語を作る)
・他者とコミュニケーションする力(親と一緒に話しながら描く)
ワンポイント
大人が先にお話を決めず、子どもの発想を大切にする。
絵が完成したら「どんなお話?」と聞いて発表させてあげると、自信になります。
5. 自然アート(葉っぱや小石を使った作品づくり)
【対象年齢】3歳〜5歳
【必要なもの】葉っぱ・木の枝・花びら・小石など自然素材、画用紙や厚紙、のり、クレヨン・絵の具
遊び方
・お散歩や公園で、葉っぱや小石など自然の素材を集めます。
・家に帰ってから、画用紙や厚紙に素材をのりで貼っていきます。
・葉っぱを動物に見立てたり、小石を並べて模様にしたり、自由に組み合わせます。
・クレヨンや絵の具で描き足すとさらに楽しいです。
育つ力
・観察力(自然の形・色・質感をよく見る)
・発想力(身近なものを別のものに見立てる)
・環境への関心(自然への興味・大切さを感じる)
ワンポイント
素材は事前に洗って乾かしてから使うと安心です。
季節によって違う素材が手に入るので、作品を「季節のアート」にすると面白いです。
まとめ
遊びを通して自由な表現を楽しむことが、子どもの感性を育てる第一歩です。
「上手に描かせる」よりも「楽しませる」ことが、自己肯定感や創造力の土台になります。
今回紹介した5つの遊びは、どれも身近な材料でできるものばかりです。
ぜひお子さんと一緒に、気軽にアート時間を楽しんでみてくださいね。